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去年のクリスマスから車がらみのことで精神的に少しきつかった。 今になってはall clearで、こうやって書けますが。 その事の直後は放心状態で、動揺のあまり階段からすっころんでしまいました。 今にして思えば、自分が悪いのですが、あんなに動揺したのは久しぶりでした。 ウチの裏にはポーツマスのサッカー場があります。 普段は路駐できるのですが、試合がある日は車を移動させなければなりません。 前の日に動かそうかなと思ったのですが、なんとなくまいっかと思ったのが運の尽き。 次の日に車がレッカーされていました。 所定の場所に行くと 3人の警察官とレッカー移動の業者が車を囲んでおりました。 車を引き取りに行くと、すごい剣幕で業者が話を始めました。 業者 「この車は整備違反だ、こんな危ない車を運転しちゃ駄目じゃないか。」 業者 「警察を呼んであるから、きちんと対処してもらう。」 僕 「人の車を勝手にレッカーしておいて何をいってるんですか。」 直ぐに警察がやってきて 警察 「車の前輪曲がってるね。」 警察 「違反切るからサインして。」 僕 「何で僕の違反になるの?誰かがやったかもしれないし、この業者の人たちが やってないって言う証拠は?それに昨日までは問題なかったです。」 警察 「じゃあ、車が整備されていた状態の写真は?」 もちろんそんなものない。 「自分の持ち物で誰がやったかわからない以上あなたがなおすしかないよ。 とにかく、こんな状態の車を所有してるなんておかしい。」 ほんとにそういう空気に持っていくのです。 ごっついおっさんたち5人に囲まれてると、 結構プレッシャーかかってくるんですよね。 何が悔しいって、まず警察は業者を疑わないんですよね。 もちろん彼らの支持で業者はレッカーをしているのですから、 当然かもしれません。 それと、一方的にコチラが悪いというほうに持っていくんですね。 外傷が無くて、そんなステアリングが曲がるわけが無いのに、 運転の仕方が悪いと。 これに英語で反論できない自分が何よりくやしかったですし、情けなかったのです。 とにかく自分は悪くないと徹底的にNOと言い切らない自分が もっと情けない気持ちさせました。 絶対納得いくまでとにかくNOって言うべきだったんです。 これで精神的に調子を落としました。 #
by scott_hachisuka
| 2007-01-10 08:20
| イギリス
あけましておめでとうございます。 去年一年は修復の世界にやっと一歩踏み込み、イギリスの習慣に戸惑いながら、 きずいたらあっという間に過ぎていきました。 コチラの生活にも慣れてきて、やっと修復についても何をどう勉強していけばいいのかわかりかけてきたところです。 今年は自分の得意とする技術をもっと伸ばして行きたいと思います。 カラーリングとフィニッシュを重点的に、もっと面白いと思ってもらえるように更新していきたいと思います。 学校は後半に入っていき、これからはいろんな人との交流があります。 また新しい技術や家具の歴史なども含めて、もっとアンティーク家具の世界と、修復技術を日本の皆さんに紹介できるよう、日々精進したいと思います。 今年もよろしくお願いします。 #
by scott_hachisuka
| 2007-01-01 23:56
| 番外編
本当にスムーズに事は運ばない。 いろんな予想外のことがおこるので、いつも何かに振り回されてる状態。 でも、嫁さんや日本の家族、日本の友達、学校の友達に助けてもらって一つ一つ解決することが出来ている。結構ドキドキするようなことが繰り返されるので、なかなかイギリスに落ち着いて生活しているという印象まではいかない。 それでも、すっごい大きな怪我や病気をするわけでもなく、日本に帰らなければいけないような状況になるわけでもなく、なんとかやってこれてる。 そんな一年半の状況を見てきて、この留学には裏にテーマがあるのではと思うようになった。 今回もちょっとしたことがきっかけで、(ホントたいしたことではないんですけどね。)「やっぱりイギリスもイギリス人もきらいだなー。」って軽く気分が滅入る感じだった。あんまりに動揺が激しくて2回も階段から滑り落ちた。こういうところが親父とにてて嫌だナーと思う。親父もなんかあると動揺して事を大きくするようなとこがある。やっぱ親子だな。 よく家に集まってご飯を食べたり、軽くお茶したりと皆で会話を楽しむような機会が多いんだけど、最初はそれが苦手だった。 日本に居るときは相談しても仕方ないし、自分の問題だからとウチに閉まって自分で解決するようにしてたので、会話を楽しむということがだんだん無くなっていった。 勿論お金が無いということで、いろんな人と協力して生活する必要があるし、外国の習慣や規則に関しては友達に意見を聞くことも必要になってくる。そんなこんなで近況報告したり、相談したりすると、いろんな意見と考え方を知って参考になる。自分の選択は正しかったのかと思うと良く不安になるのだけど、いろんな選択肢の一つとして、自分の選択は正しくても間違っていても、選択したことをやり遂げようと思うようになる。何も状況は変わらないのだけど、親身になって話を聞いてくれる友達がいるだけで、「よし、ナントカやってみよう。」と思える。 友達もそれぞれに問題を抱えてて、これから先の最善の策を考えていたり、どうやってこれから先暮らしていくのか模索していたりする。お互いにどういう選択をしていくのか、これからたのしみです。 そうやって自分の内側を吐露しながら、周りの人に対して自分がどうあるべきなのかを勉強している気がする。「自分のあり方、人とのかかわり方。」 自分が高校生のときとかは自然に出来てたことなんだけど、いつの間にか忘れていたし、余計なことを沢山身につけて、これからそぎ落とさなければいけない感じ。 自分ひとりだけの考えって、結構ネガティブになりやすいし、だんだん恐怖心みたいなものへ変わっていく気がする。ちょっとしたトラブルだったんだけど、そこから妄想が膨らんで、疑心暗鬼になってみたり、イギリス人皆が悪い奴みたいに思ったり、自分にだけ不幸がくると思ったり。どんどん窮屈になる。 家具のことばかり、将来のことばかり考えてて、周りのことに目が向いていないとき、なかなかいい答えが思い浮かばない。全て自分のために策を練ってるから。それが人のために何か出来ているときは、心も穏やかだし、きちんとしたアイディアがえられているようにおもう。 そんなときに、たわいもない話やまじめな話を聞いて、なんとなくその話の中にヒントがあったり、友達の彼氏が彼女へかける何気ない「いたわりの言葉」がすっと耳に入ってきて自分はそういうことが出来てなかった反省してみたり。気づかなかった友達のよさを発見してみたり。 そんなことに気がつくようになることを考えると、いろいろおこる問題をとうして、周りに目を向けるように注意を受けている気がする。留学をとうして家具のことよりも、友達が出来たこと、その友達から刺激を受けて自分が変わろうとしていること、これがイギリスに来た意味だとしたら、人生は自分のはかりしえない大きな力で動かされているなーと思うのです。 全てわかったような気になっていて、自分のこともきちんと把握できていると思ったのだけど、自分のことが一番わかってなかった。何だかまだまだこれから勉強しなければいけないことは多々ありそうです。 また新しい年はやってくるので心機一転心を入れ替えて頑張りたいと思います。 皆さんにとって良い一年になりますように、お祈りしています。楽しいお正月をお迎えください。 #
by scott_hachisuka
| 2006-12-28 23:02
| イギリス
いろいろ考えが広がってきたので少し書いてみる。 昨日の続き。 クリスマスの事を書いてたのに。ま、たまにはいいか。 日本は効率のためとか、より便利にといいながら、 自分達の首を絞めるような厳しい社会環境へ向かっていると思う。 それも若者主導で。 いつ家族と一緒にすごすんだろう。 いつ自分のやりたいことをやるんだろう。 あまりにも生活費にかかる負担が多い、その負担をカバーできるだけの職に就くためにたくさんの犠牲を強いられるような気もする。肉体的精神的に。 若くしてある程度の職に就いた場合、そこから抜けることの怖さがあるように思う。(決して若くして一生懸命働いてる人を卑下していません。) 僕自身がイギリスに来て学生をしながらもそのプレッシャーを絶えず感じながら勉強をしています。将来どんな職に就くか?その程度稼げるか?どこに腰を落ち着けるのか? そういうプレッシャーがあると思う。 僕はこの学校を卒業したら直ぐに職を見つけようと必死だけど、クラスメートは違う。 人それぞれ。バックパックしょって、貧乏旅行に行くとか、株の勉強するとか。 日本人で学校卒業して直ぐにその道に入らないなんて考えにくい。 いつも見えない何かと競争。でもクラスメートは自分がしたいことをするだけ。 選択肢の一つに「不便だけど、これ以上進歩しないでもいい」というのがあっていいのにな。 24時間コンビニが空いてなければ、きちんとした食事の準備をするし、ご飯も食べられるときにきちんとたべるだろう、夜になって交通網がストップすれば、お父さんも夜中まで働かないだろうし、夜中に仕事場に行くこともないだろうなー。(タクシー使ってでも来いっていわれるのかな。)それだけ社会が不便だとどうしてもお父さんもお母さんも家に引止めらる構造になるし、企業もそれを否定できないだろうな。 イギリスではそこまで企業に拘束できないから、やっぱり世界に名だたるイギリス企業って少ないですよね。 でも日本人の気性からいって、不便でも家族と長い時間過ごせる社会が出来たとしても、「それは不便だからもっと便利にしよう」って言い出す人がいて、そこからやっぱり世の中は進歩していくような気もする。 お父さんもお母さんも外で働きたくて、上手くバランスをとるのが難しいのかな。 家庭と社会。 なんでも世界で一番になりたくて、どこいっても同じような環境でサービスを受けられる日本。 イギリスでは、変えなくても良いこと、例えば自然環境とか昔ながらの家のつくりとか、町並みとか。すこしづつより近代的になっていってはいるのだけど、まだ多くの人がそれを嫌っていて、今のままでいいという人が多い。 仕事も基本的には5時で終わるし、ホリデイも年数週間取れるし。家族と時間を過ごす人が多いと思う。 イギリスに来た当初、その手続きの遅さや効率の悪さにイライラしたものだけど、 一年経ってみると、そういう効率の悪さとかが人の肩の力を抜いている気がする。 「ま、そんなものだよ。」って皆で笑って許すような余裕に繋がってるような気がする。 勿論、そん余裕が裏目に出て大失態をすることもあるのだけど。 手紙を投函しても郵便局でなくされたり、 救急車がなかなか来なかったり、 緊急の診察に5時間も待たされたり、 小さなビル1棟たてるのに1年かかったり、 不安なことは多々あるのだけど、とっても人間臭い。 いいところは裏返ってそのまま悪いところだったりもする。 明らかに日本がいいとかイギリスがいいとかは言えない。 人それぞれ好き嫌いがあるから、自由に環境を選択できるといいのだけどなー。 住めば都。 あれだけ嫌いだったイギリス、イギリス人、少し印象が変わってきたことは確かです。 なんだかうまくまとまらなかったけど、 メリークリスマス。 クリスマス、お正月、家族そろって楽しく過ごせるといいですね。 #
by scott_hachisuka
| 2006-12-20 20:10
| イギリス
クリスマスまであと5日。 日本人の僕としてはそんなに感慨深いものでもないのだけど、 たくさんのクリスマスカードを見て「ああ、一年ココにいるんだな。」と思う。 イギリス人の友達はみな、新年を迎える準備を真剣に行っている。 普段の姿からは想像できないほど真剣に準備に向かう。 あの怠け者の彼らが、あれだけ行動的になっているのだから、これはよっぽど大切なことなんだろうなと思う。 日本人の大晦日と新年を迎える気分と同じようである。 対照的に気分が落ち込む人たちもおおく、やっぱり家族で過ごせない人たちは必要以上に落ち込んだり、自殺も多いらしい。 月曜日、火曜日と毎度おなじみRさんのところへアルバイトへ。 いやー、この時期に外で仕事するもんではないですね。寒い。 それにしても、Rさんもクリスマスの準備が忙しいからといって、 現場に1人僕を置いて家に帰ってしまいました。 「任せすぎだろ。サボってやろ。」 と思っても、寒すぎて動くしかない。 4時ごろに帰ってきて、 Rさん「悲しい。むなしい。」 僕「やっぱりイギリス人だな。」 R「この時期は仕方ないんだよ。」 子供みたいです。 どうも感情のコントロールがうまくいかないみたいで、急に悲しくなったりするんですって。僕も昔はそういうことあったけど、あれは感傷的に何でも自分が世の中の中心になってるみたいな錯覚を持ってた若かりし頃だし、今となってはやることいっぱいあって、落ち込んでる暇も無い。 お金は無いけど、心身ともに健康なのはありがたいことだと思う。 Rさんの言葉「人それぞれにステージがある。そのステージが何かを見極めて、しっかり無い遂げることが大切なんだ。」 そのとうりだなと思う。 僕からみたらRさんなんて何の心配も無いように見えて、彼には彼の心の中で沢山葛藤があって、たくさんの心配事があって、人それぞれに大変なんだな。 当たり前のようなことに気づく。 そんな心の葛藤も家族あってのこと。 一番近くて毎日顔を合わすから、ときどきその大切さを忘れるんだろうけど、結局皆家族のために働いてるのだもんね。 最近この不便でたいして洗練されてなくて、いつもリラックスしているイギリスから学ぶことが多い。 長くなるので次へ。 #
by scott_hachisuka
| 2006-12-20 19:58
| イギリス
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