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その後の経過です。 writing slopeはその後4mmまで下がってきて、ココ1週間は下げ止まっています。 水分を吸って、このひねりは直ってきているのですが、 他の木材が膨張し始めました。他に開きや反りが見られます。 そろそろ次の策を考える時期に来ています。 フレットワークはテストピース経てOKをもらったので、コツコツと毎日空き時間に作っています。すこしづつデザインの理解も深まり、思ったようにカットできるようになって来ました。 そして、先週の木曜日、BAFRAからメンバーの1人が派遣されてきました。 家具と共にインタビューを受けました。 勝手な想像で、白衣を着た厳しい目つきの男性が来るのかと思いきや、 初老のおじさんでおひょいさんみたいなすっとんきょな感じのいい人でした。 しかし、この人すこしとんちんかん。 家具を見て、コンペティションに相応するいいオブジェクトか。 作業は終わるのか。 それらを調査しにやってきたのです。 いろいろと、最初の状態から今の状態を報告して、 OKはでたのですが、 このおじさんからたくさんの質問を受けました。 なぜ、ひねりのある部分を新しい木に変えないのか? なぜ、開いたジョイント部分をクランプで締め上げて、接着しないのか? などなど。 なぜ、このおじさんはトンチンカンかというと、 何でも早ければ、力づくでもやってしまえばいいというのが、 みえみえだからです。とても、無理強いをするいやな大人って感じでした。 その後何年かして出る影響などひとつも考慮していません。 僕達は極力オリジナルの家具の状態を保存しようと試みます。 そしてなるべく今の状態を変更せずに修復をしていきます。 しかし、このおじさんの年代では、何でも新しい部材にかえてしまい、 塗装も既存の膜をストリップして、新しいポリッシュを乗せてしまうという、 修理に近いやり方で長年やってきたのでした。 ですので、僕が今やってる作業の説明をしても、時間のかかることをわざわざやってるなんて信じられないというのが本音のようでした。 これがアンティーク修復師といわれる人たちの一面でもあります。 まだまだ、美術館のように保存を貴重として、修復をしていくという概念は根付いていません。 時間がかかって、手間もかかるので、修復師にとっても、お客さんにとってもなかなか許容しにくいのです。そこを根気良く説明して、理解してもらいながら作業をしていくことが必要です。 もしか就職して、同じ修復の考え方を持っていない場合、いやいやながら上司の言うことを聞いて作業をしなければいけないのかもと思うと、少しイヤーな気分になる一日でした。
by scott_hachisuka
| 2007-06-10 03:31
| 家具
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