|
さあ、コンストラクションが終わったので次はアタッチメントです。 表面的な装飾の部分の直しです。 ベニヤ、インレイ、マーケトリー、金物、ガラス、アイボリー、布張り、などなど 家具には装飾に使われるさまざまな材料がさまざまな技法で使われています。 特にこの家具の特徴として、装飾に使われている多くの素材が楽しみでもあります。 鍵穴の周りは象牙の飾りがあります。 真ん中の収納の背板にはシルクがはられています。 トップには真鍮で出来た柱と網の目上に格子がはられていて、その上にもギャラリーがあります。 よく見ると真鍮は手で削られており、なみなみになっています。 手塗りでラーカーやポリッシュを塗りたくっていてまっすぐの機械カットとは違う輝きを出しています。 これは家具の講師としてやってくるいろんな人が口をそろえて言うことですが、 「アンティーク家具の魅力のひとつは、手作業で作られていること。 限りなく直線にまっすぐな線や、限りなくスムーズなRの美しさ。でもまっすぐではないし、きちんと円弧になっているわけでもない。その少しの「ずれ」や少しの「乱れ」の上に、数百年の時の経過だけがもたらす艶の輝きが素晴らしいのだ。」 といって家具に残る昔の手作業の跡をよく探します。 この家具は日本の方から見るとかなり、不気味と言うか不思議な形をした家具に見えると思いますが、そういった手つくりの魅力と、細かい部分をきちんと作ってあるクラフト万シップが随所に見られる、いい家具だと思います。
by scott_hachisuka
| 2007-03-25 10:08
| 家具
|
ファン申請 |
||