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僕達は今一軒家を借りていて、多国籍なメンバーでシェアーしている。 アフリカ、タンザニア生まれのインド人。韓国人。日本人。中国人の両親の元でフランスで生まれ、フランス国籍を持つ中国ーフランス人。そして今度は韓国人の変わりにスペイン人がやってくる。 ちょっとしたパーティーなんかを一ヶ月に一回行うのだが、各国の料理が並びいろんな食べ方や習慣の話になってそれはなかなか楽しい。その反面、お互いに生理的に合わない面も持ち合わせ、一緒に暮していくには、話合いを持つことが必要になる。 あるとき、韓国人の料理好きな彼が朝からキムチと生魚のにおいをさせながら気分よく朝ごはんを作っていると、その匂いが家中に広がって3日ほど取れなかったことがある。インド人の彼はタンザニア生まれで、やはり生ものの匂いが駄目らしい。彼はあまり食に興味を示さないので、人の調理をとやかく言わないのだが、このときばかりは頭にきて自分の彼女に当り散らしたらしい。それでもインド人の彼としては、家はフレキシブルにリラックスして過ごせることが必要だとの信念から、韓国人の彼には文句を言わず我慢していた。それでも日に日に匂いに過敏な反応を示すので、精神的に不安定になっていた。そこで、日本人の僕たちでも少し匂いがきついナーと思っていたので、話合いをすることにした。 食に関すること、文化に関すること、これはセンシティブな問題だなーと思っていたので、彼がご飯を食べ終わった後を見て、話をしに行った。 つたない英語で誤解があってもいけないので、単刀直入に「匂いがきついので夜ご飯のときだけにしてくれないか?それと匂いのきついものは自分の小さな冷蔵庫に保管してください。」といってみた。彼の方から「そんなこと言われる筋合いはない。」と言われても仕方のないことなので、かなりびびりながら言ったのだけど、「うん。わかった。」 でおわった。その後、彼はきちんと約束を守ってくれていて、みんな楽しく過ごせている。同じアジア人ということもあって、親近感が湧き上手くコミュニケーションが取れるようになった。 そんな彼の奥さんに子供が出来、今回国に帰ることになった。 そんなような細かい話合いはしょっちゅう行われていて、自然と話をして自分をわかってもらうことも身につき、生活もどこか人の気配をかんじることで節制を持つようになった。日本で家族と暮していると、だんだん他人のとの距離の測り方が難しくなっていくので、これはこれでなかなかいい勉強になっている。 まあ、たまにはゆっくり風呂に浸かりたいけどね。 その代わりに入ってくるスペイン人の26歳男子。 部屋を見に来て、一通りはなしをした後、「日曜日にトルネードが来るから気をつけてね。」って、一同唖然。ココはアメリカじゃないんだから。そんなバカな。 「どこのニュース?」「ネットに載ってたよ。」「ホントかよ?」 彼が帰った後、イギリスのポーツマスでそんなトルネードなんて聞いたこと無いよ。ナンなんだろうな、なんかの勘違いじゃないの。ということで話は落ち着いたのだが、日曜日の朝がた、トルネードというよりハリケーンといった方がよいようなすごい雨風が3時間ほど吹き続けた。 「今度の彼もなかなか面白そうなやつがきたなー。トルネードきたよ。」 クリスマスを前に引っ越してくる彼とのまた新しい生活が楽しくなることを祈るばかりである。 僕としては、もう後2週間に迫った納期に向けて今はキャビネットをおわらせにかかっている。もう、頭の中は家具のことばかりで、上手く世間話したり、ゆっくりご飯を食べる気にもなれないで作業に没頭している。この秋のタームは実りの多い学期になった気がする。また次回においおい進行状況を報告します。
by scott_hachisuka
| 2006-12-04 09:49
| イギリス
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