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この秋のタームは金物の作業が多かった。なじみが無いだけに嫌煙しがちなのだが、やってみればナントカなるものだった。 まずはワークボックス用に鍵を作るところから始まり、ローズウッドテーブルのブラスカットまで、そして、この後、ロックの中の小さな部品を作り、金物のクリーニングやフィニッシュなどもやる予定。 小さな部品が家具のあちらこちらに使われていて、重要な役割を果たしているので、専門の金物修復師に頼んでもいいのだが、納期を早くしたいとき、卒業後に自分の周りにそのような人が居ないとも限らないので、このようなスキルは重要だと思う。 鍵に関しては、いくつものストックから似たような鍵を見つけてきて、 ![]() まずは半田付けをして形を作り、 ![]() やすりで形を整え、中に鍵穴を作る。 ![]() ![]() 細かい作業だけど鍵を自分で作ったという喜びはなかなか大きかった。 ![]() 何もテーブルにブラス(真鍮)で作った飾りをはめ込むようなことをしなくてもいいじゃないかと思うのだが、やはりその当時の流行で、ひとつのステイタスとしてこのような家具は沢山作られている。 けれど、よほどの良質の木材を使わなければ、木は収縮をして柔らかいブラスをまげてしまう。そこで、新しいブラスをカットして、接着しなおす。糸鋸で真鍮をカットするなんて嫌な仕事だなーと思ってたら、適切な糸鋸の刃を見つけてからは、意外に真鍮をきれいにカットすることができた。やっぱり適切な道具を使って、適切な仕事をすると気分がいい。 ![]() この中の色の違う部分が新しくかっとした部分。問題はこれをどうやって他のオリジナルのブラスと同じ高さで貼り付けるか? クランプで押しすぎると、ブラスが曲がったり、下にうずまってしまったり、見た目に良くない。そこでクリヤーのアクリルに両面テープを張って一度貼り付けておき、その後接着剤を流し込んでアクリルに貼り付けたブラスを所定の位置に置いた。 ![]() クランプも固定する程度でほとんど圧力を与えないようにする。 ![]() こんな感じで木材以外の作業にかなりの時間を費やしながら、試行錯誤を重ねていき、一通り家具にある部材に慣れ親しんでいるように思う。 毎回どのような直しをするかはいろんな人の意見を聞きながらまずは失敗覚悟で試してみる。今は学生なので、失敗することも、何故失敗したのか、次はどんな方法を試すのか、その失敗したものの処理の仕方を含めて学べることが多きい。 失敗しない方がいいのだが、取り返しのつく失敗は知っておいた方が大胆な直しの方法をとることが出来るので、怖がらずにやっていってみる。鍵は3回、ブラスは4回何度も何度も練習をしてやっとこさ出来上がった。
by scott_hachisuka
| 2006-11-25 19:12
| 家具
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