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今日はopenworkshopでした。 新年度の初めに家具以外のクラスの生徒や先生、職員の人たちを招いて、 今現在ワークショップで何をやってるか、お披露目をする日です。 ワインやビールなどの飲み物と、つまみを用意して出迎えます。 ワークショップでは来られた人に何でも質問することが出来ます。やはり大きな意味で修復に興味のある連中ですから、それなりに鋭い質問が飛んできます。 それと、家具を見る角度が僕達とは違いますから、それぞれの家具の見方というのも面白いものがあります。 今の状態はそんなに見せるような家具はほとんどありません。 ですが、今の状態を見ておけば僕達が卒業するときにどのくらいきれいになっているか見比べることが出来るので、今の時点で家具を見せておくことはいいことだと思います。 ちゃんとフードとドリンクをセットアップしてお待ちしていました。 去年の僕はがちがちに緊張して、知らない外国人から声をかけられるのが辛かったので、メモを作って読み上げるような形で会話をしていました。 今年は、ある程度その場その場の雰囲気で話が出来たのが嬉しかったです。 面白かったのは、思いもよらない質問が結構出てくることです。 例えば、 「何でこの小さな箱には脚がついていないのですか?」 「もともと足がついてないし。そんなんしらんわ。箱に聞いて・・・。」 「このお盆は何で黄色いのですか?」 「そういう色の木だから・・・。」 率直に答えると、当たり前すぎる答えに非常に不満そうな顔をします。ですけど、このような僕達からしたら突拍子も無い質問というのは、本当に調べてみないとわからないことが多くて、この程度の答えしか本当に思い浮かばないのです。 学生も家具に対してはいろいろな思いがあるようで、いろんな意見を聞くことはすごく楽しかったです。これは世の中の風潮だなーと思ったのは、家具がどこの美術館から来ているのかをだずねるひとが多いことです。つまり、アカデミックな研究のためのすごく貴重な家具が運び込まれていて、コンザベーション(保存修復)を施していると思い込んでいるのです。それだけ、学生の関心は有名な美術館への就職であり、いかに貴重なオブジェクトを扱っているかということが焦点になっていることです。 それをまた全て覆すように、事実を話すのでまた不満そうなのです。ですが、最終的には僕は毎日使ってもらうための家具の修復をやってますということで納得してもらいました。要は僕はクライアントがハッピーならある程度のことは、家具の価値を損なっても手を加えます。それが毎日の生活で使う中でどうしても大切なことなら、僕はオリジナルのマテリアルをカットすることもといません。が、このような意見はかなり危険な意見として、まるで喫煙家を見るような目で見られます。 ライトアップして今現在の家具を展示しました。 それと、数少ない2年目の人たちが集まってきて皆で励ましあってるのが面白かった。 時計屋さんと楽器屋さんは家具と同じく商売っ気のあるやつらが多くて、どうやってビジネスを軌道に乗せるかという話は非常に面白く、参考になりました。 やっぱり俺ら2年目は大変だよな。頑張ろうぜ。という仲間意識が心地よかったです。以外に僕もここの一員だなと感じました。 それにここに来ている思いは皆一緒ですからね。 あらためて、言葉にして同じ思いを聴けることは久しぶりに熱いものがこみ上げました。修復に何かしらの希望を持ってきていて、技術を身につけたい、その道の専門家になりたいという思いは非常に胸を打たれました。 卒業してもお互いに励ましあってやっていければ、この出会いが素晴らしいものになると思います。
by scott_hachisuka
| 2006-11-10 05:19
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