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いやいやあったかくなってきました。 もう朝9時から夜8時までは陽が出ています。 幾分、夏のよそおいになるのが早い気がしますが、 地元の方たちは、すきあらば焼きたいようで、皆外で日光浴しながらご飯食べてます。 僕達はまだ外で食べるほどあったかいとは思わないのですが、 彼らには本当に貴重な太陽のようです。 そんなこんなで9ヶ月。 本当にはじまってすぐのころは、「わからないことがわからない。」状況でした。 でもできます。やる気さえあれば、本当に家具が好きで、制作でなく修復と完成がマッチしていれば、まあようは好きこそ物の上手なれ。 最近はクラスメートが僕の発音の癖もつかんでもらっているし、 相手に伝わるまで繰り返し言い直すことに恥じらいも無くなり、 発音が悪いとか、文法が間違ってると指摘してもらえるようになってきたので、 相当いいコミュニケーションがきずけていると思っています。 僕自身、いい感じに劣等感が薄れてきました。 とりあえず、英語の下手さ加減も笑い話になるうちはいいいかなと思います。 これは個人差があるのでできるだけのことは日本でしておいたほうがいいです。 ほんとに丁寧にきちんとわかる範囲で一生懸命はなせば、何とか伝わります。 かっこつけて適当にしゃべるとまったく通じません。 なんか英語は精神力の強さが要求されるなとつくづく思います。 最初から最後まできちんと話す。これを徹底したいと思います。 このことは木工の方でも一緒だと思っています。 新しいタームが始まって早2週間。 春タームに先生から言われたことを思い出してみます。 春休みに入る前に先生との懇談会、日本で言うと通知表をもらうときのようです。 春のタームの査定です。 「とにかく、君に必要なのは木工の精度。」 「これは時間をかけて取り組みなさい。」 「毎日練習すること。」「以上。」 え、短い。 「他に何かありませんか。」 先生 「問題なし。」 本当は細かい項目が沢山あって、学科と実技と生活態度のような項目があります。 学科、生活態度は今のまま続ければよいとのことでした。 「木工は今の勤勉さを保って毎日練習しなさい。時間のかかることではありますが、経験が必要です。これは正しい練習をすれば必ずうまくなるから。」 とのお言葉をいただきました。はじめは2cm*6cm*2cmの直方体、 その後2cm角のさいころを作る。これがきちっと作れる頃には君は卒業だな。 って、あと一年かかるのでしょうか? これが、難しいんです。のこぎりをまっすぐ引く、蚤をまっすぐ落とす、鉋で薄くけずる。 難しいが、たのしい、試行錯誤の毎日。 どうすればうまくなるのか、いろんな人の話をきいて、文献を読んで、サイトをみて、結論。 刃をまっすぐ研ぐ。動作をまっすぐにする。目線をあわせる。です。あと練習する。 当たり前のことがきちんとできればできるはず。そう思ってやっています。 教わる側としては、技術に関してはそんなに日本とイギリスで違和感を感じることはありません。 教える側は違うのかも知れません。技術は必ず説明がつくそうなのです。先生いわく。 日本の職人さんに聞くと「感覚。 以上。」って言葉で説明が終わりそうなところも、 全て言葉で説明してくれます。僕はそのような職人さんについていたわけではないので あくまで創造ですが。 ですので、日本のサイトや本からわからない単語を下調べをしておけば、だいたい理解はできます。 でも頭で理解しても体はおぼえてくれません。練習あるのみ。 (ちょっと 余談。木工に関しては良質のサイトが沢山あります。木工の中でも技術的なことから経営、日々の生活に関することまで、お客さんを楽しませるために丁寧につづられています。レストアーに関しては2.3のアンティークショップをのぞいて、このような質のサイトにお目にかかれません。商品の説明、背景、技術的なことなど。日本にも沢山アンティークショップはあるのですが、わかる人にだけわかればいいというようなスタンスだと思われます。 広く一般への語りかけをしていないような気がします。) 木工もできるに越したことは無いと思います。ですので基本はメイキングの手法を学んでいるべきなのでしょう。僕は今メイキングの手法も、修復も、英語も同時進行です。 鉋をきちんと使えるようになりたい今日この頃です。 道具は若干異なります。日本のものと西洋のもので「押す」「ひく」の違い。 手入れの仕方の違いなどです。 西洋の道具は応用を聞かしてあれにもこれにも使うという感じではありません。 適材適所。 ほぼ用途がきちっと決まってます。 ほぞ穴を掘るための鑿とか入隅になった角を削る鉋とかです。 日本の道具はどうなんでしょうか。割と応用できるものが好まれるのでしょうか? これはサイトで日本の道具をみて使い方を考えて、 どちらが使いやすいかを考えてから購入を決めます。(曼陀羅屋さんおせわになってま-す。) 僕は日本で補修関係の仕事をしていました。 大工道具をまったく使ったことがないというわけではありませんが、 使えてない状態でした。 今もまずはきちんと使いこなせるように訓練しています。 そんなレベルできたので(よくこの学校うかったなー。)きちんと手入れして使える道具が極端に少なかったのです。 ですので、西洋、東洋にかかわらず、使いやすそうなものから使っています。 鉋などは日本人だからといって特にこだわっていません。 勿論、今練習しています。 今は西洋鉋をつかってます。 刃の出し入れをねじをまわして行います。全て金属でできていますので台の調整の必要がありません。こまめに掃除して刃を研ぐことに集中します。 鉋初心者の僕でもすぐにきれいな鉋くずが出ました。 ただ、微妙な刃の出し入れは日本の鉋を使うべきかなと思うようになりました。 主に、広葉樹の硬い木を相手にするのですが、ゆっくり押していると、ねじの固定式なのですが少しすつ動きます。そのたび微調整することになります。 少し刃が動くのです。 ですので感覚で出し入れをできる、日本の刃の方が仕上げにはいいなと思い始めました。 また改めてこれから受けようと思っている人へは書き直したいと思います。
by scott_hachisuka
| 2006-05-08 07:02
| 修復を学びたい人へ
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