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「昨日の夜はどうだった?」 「今週末の予定は?」 「ホリデイはどうするんだ?」 毎日のかいわのきっかけ。英語での会話の開始のパターン。 苦手です。いまだに。英会話の少しネタ持っとく必要あります。 久しぶりに一緒に昼食をとるRさんが聞いてきました。 「みんなイースターホリデイはどうするの?」 オランダ人とドイツ人は帰国。 イギリス人たちは実家へ里帰り。 おじいちゃんとおばあちゃんに孫の顔を見せてあげるんだそうです。 僕は勉強するだけ。それも英語。 コチラの方は、「とにかくプライベートを楽しむ。」 仕事よりも遊び。積極的にみなさん休日を楽しんでます。 僕の休日は家で過ごすに決まってるので、 なんど僕が「家で勉強をして、後はインターネットやDVDでリラックスする。」 とこたえても、ちんぷんかんぷん。彼らには信じられないのです。 ワイト島 「なんのためにイギリスに来てるんだ。」 「その冗談はどこがおもしろいんだ?」 「で、どうするんだ。」 と、まったく人の言ってることに理解を示さず、話はながれ、説明するのもバカらしくなり、 わらわすつもりで、 「Rさんが僕にバイトをくれて、そのお金で僕とワイフはフランスに旅行にいきます。」 押し付けがましく、半ば本気でいってみた。 「OK。そうしよう。」 ん、なに、そんなもんなの?ラッキー。いってみるもんだなー。 というわけで、一週間のバイトをゲット。 先週、ホバークラフトで8分の所にある、ワイト島へ1週間通いました。 ホバークラフト 彼は家族で仕事をしています。 土地とハウスを買い取り、今風にリビルディングして売り出します。 彼の奥さんが、設計をして、デコレイト全般を担当して、 彼が基礎や躯体などを受け持ちます。 僕の仕事は、壁を2枚壊す、全部屋の天井のサンディイングをする、ゴミなどの片付け、材料の運搬などでした。 これ、めっちゃしんどい。 壁2枚ぐらい楽勝やろ。とおもったら、 3cmのプラスータボード+3cmのコンクリート+ 10cmのレンガ+3cmのコンクリート+3cmプラスターボードでできています。 めっさ分厚い。 重たいは硬いはでなかなかドリルも入りません。 一枚目はドリルで穴を開け、はつり機で倒していきましたが、 2枚目は壁が2列に並んでいて、2倍の労力。これには泣けました。 全身ドリルとはつりきの振動酔い。 背筋が壊れました。 リビルディング中 何とかスケジュールどおり壁を2日で2枚壊したのですが、 疲れすぎて寝つきが悪く、食欲も無くなっていました。 僕-「学校よりしんどいなー。リアルライフだなー。」、 Rさん-笑いながら「まだおわってないから。」 僕-「・・・。」 Rさんはなかなか厳しいのです。 サーフスポットのある岬 普通のイギリス人は毎日TEA TIMEをしっかり取るのですが、 彼の仕事の進め方は疲れるまで体を動かす。ラジオをガンガンかけながら、歌いながら 疲れたらTEA1杯と少し何か食べる。 パンとかりんごとか。 また動く、疲れる、休むの繰り返し。 ラジオから彼のお気に入りの歌が聞こえると急いでボリュームを上げる。 僕に聞く。これ誰か? 僕「知らない。」 Rさん「はい。レンガ追加。」 僕j「・・・。」 1時間の昼休憩とか、30分のTEATIMEはありません。 3日目は壊した壁の材料の仕分け。 これがまたレンガが重い。腱鞘炎になるわ! こびりついたコンクリートをのけるの大変。 クリーニングしたレンガ 基本的にどの材料も無駄に重くてでかい。 どの機材も頑丈にできてますが、でかくて重い。 この日100個近くのレンガと奮闘。 「レンガ嫌い。」 あほの子みたいに思わずつぶやきました。 4日目、5日目は比較的楽に作業も進み、 Rさんの思っていた範囲よりも進みがよく仕上がりもいいとお褒めの言葉をいただきました。 毎日こんな良い天気でした。 この一週間自然とマンツーマンの英語レッスンになりました。 で、英語で話をすることの気まずさや、恐怖感も払拭してもらい、体も動かし、お金もゲットし、大満足です。 Rさんにこれまでの身の上話を聞かせてもらいました。 苦労してるだけあって、言うことが違います。 感心してたら、こういって励ましてくれました。 僕達が「日本からきて何とか留学生活をやりぬくために真剣な感じが素敵だ。」 「おのおのが大切なステージを一生懸命やりぬくことだよ。」 「みんな与えられた自分のステージを受け止めていくんだ。」 これが彼の考え方だと思います。 「勉強をしている人。お金儲けをしている人。貧乏をしている人。 それぞれがただ今のその人のステージなだけさ。」 つまり上も下もない。 ところでこんなハードワークの後、 サーフィン、ボディーボード、カヤック、サイクリング、モーターレースなど、 少しの時間を見つけては子供を引っ張り出して、真剣に遊びます。 彼らはこの環境で子供を育てるために、その期間だけワイト島に住んでいます。 子育てが終われば、この家を売って次の人生をまた別の土地ではじめるのだそうです。 親子でクリケットしてました。 浜辺をランニング、この日気温4度・・・。 Rさんこれから海へ。風強く、気温4度・・・。 すいません。僕は断りました。きっと体温が違う。 ワイト島は素敵な島です。 海で遊ぶこともできますし、 馬や牛の放牧場もみられますし、 個人ジェットでロンドンから遊びに来る人もいます。 観光地にもなっていて、ビクトリア女王の別荘だった家もあります。 ワイナリーやガラス工場などもあり、夏には観光客でいっぱいになるそうです。 島の住民はお金持ちが多く、環境のいい場所で子育てをしたい人、リタイヤーした後の生活の場所などで島の外から沢山の人が流れてくるそうです。 面白いのはいつまでたっても橋をかけません。 島民が反対するからです。 橋を架けたら人であふれかえり、島が汚れるから。 これは間違いなくイギリス人ならではの考え方ですよね。 便利さよりも、環境を。 んー、便利な方がいいな。 人懐っこい。
by scott_hachisuka
| 2006-04-15 04:36
| イギリス
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